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映画「クイーン」   

 今日は、仕事が休みの日。特別である。
 スティーヴン・フリアーズ 監督、映画「クイーン」を観にいこうと考えている。なかなか良さそうなと評判もあって。

 ダイアナの事故死とその時のエリザベス女王のことを題材にしているらしい。

 天気も晴れのち時々雨らしいと天気予報。

 朝9時45分開演の映画館に急ぐ。時間的余裕があったと言っても、何やかややっているとすぐ時間は経ってしまう。その映画館は、駅近くにある。他のシネコンでは上映が無い。一館あったけれど、時間が合わなかった。

 小さな映画館である。既に10人以上入っていたであろうか。真ん中の席にすわる。

 映画「クイーン」は、映画として見応えのある作品であった。ダイアナ元妃の事故死とそれを巡る王室、特にエリザベス女王の対応を題材にしている。その死そのものは悲劇的であるけれど、異国の国の王室を取り巻く状況の中で人々が見せる振る舞いに時には笑いがこみ上げてきた。

 特に、当時、首相に就任したばかりのブレア首相とその妻の振るまいには、英国的なユーモアが溢れ、正に喜劇であった。膝を曲げて敬意を表す女性の挨拶などで、ブレアの妻はその蓮っ葉さが強調されて可哀想なくらいであった。映画的手法の一つでなのであろうが。

 実在の人物が登場する作品だから、そのキャスティングも秀逸でそれぞれよく似ているのである。よく観れば違うところもあるけれど、よくそれぞれの人物の特徴をとらえている。
 女王役を演じたヘレン・ミレンは、うってつけで、彼女は、以前の作品でエリザベス一世も演じたことがあるとか。
 また映画の中では、実際のテレビ映像を使っているからなおさらフィクションとしての映画の場面とノンフィクションとしての映像場面とがほとんど齟齬することなく、むしろ一層厚みを与えているように思われた。

 女王の王室所有の山野をランドローバーの四駆に乗って、女王が一人運転する場面があった。誰もSPも付かずに。女王の深い悲しみを表す場面である。

  1回観ただけでは、わからない所もあるけれど、映画として楽しめた。

  こうした作品は、日本では当分作られることはないだろう。

 
 

by yosinasi06 | 2007-05-15 08:00 | 映画

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